2月23日~25日の2泊3日の日程で、横浜国大のちゃこゼミの皆さんがゼミ合宿で来てくれました。私もこのゼミの出身で、卒業後も先生のラボのお仕事をテレワークでやらせて頂いています。留学生の皆さんの修士論文の日本語チェックが主なお仕事です。先生が来春から神奈川大学に移られるということで、横国のゼミとしては最後の合宿地に南伊豆町を選んでくださったということです。雨の予想でしたが、皆さんのパワーで3日間とも良いお天気で桜も満開でした。


宿泊は上賀茂の移住体験住宅である古民家です。今回の参加者はちゃこ先生と幹事の山田さん以外は中国からの留学生の方々で総勢10名です。留学生の皆さんに古い日本家屋に泊まって頂けて良かったです。しかも格安なお宿で新しく離れもできたので、広々と使え先生も学生さんも大満足でした。


ちゃこゼミの学生はちゃこ先生の専門の社会保障法を学び修士論文を書く学生がほとんどですが、中には社会保障法と関連が深い労働法をテーマにしている学生さんもいます。どちらにしても私が今働いている「おっけい」とかかわりが深い学問領域になります。というわけで、皆さんをおっけいにお連れして、理事長のえい子さんにお話をしていただきました。
おっけいは、赤ちゃんから高齢者、ハンディキャップのある方、就労継続支援B型という形態でお仕事として通っている方、色々な方々がひとつ屋根の下で日中を過ごす施設です。建物はもともとが民宿であったので、日帰り入浴ができる温泉は一般の人に開放され、地域の憩いの場となっています。厚労省がこれからの日本のあるべき姿として「地域共生社会の実現」を掲げています。おっけいはその理想に当てはまっている数少ない、とても居心地のよい場所です。この居心地の良さは理事の皆さんの献身からなるものでありますが、皆さんが理想を追い求めた結果でもあります。えい子さんは人口の少ない南伊豆町だからできたと仰っていましたが私もそう思います。ですから日本の首都圏との違いを感じ、介護保険法をこれから制定させていこうという中国でも参考にしてほしい、そんな思いでご案内しました。

おっけい訪問の後は、町役場の地方創成室の山口さんに南伊豆町の状況や取り組みを聞かせて頂きました。ちゃこ先生は神奈川県の5ヵ年計画であるグランドデザインを作成する委員会の委員でいらしたので、私も院生の時に会議を傍聴させてもらったことがあります。その後、宿題で県にパブリックコメントを送りましたが、その時はこんなことをしてどうかなるのだろうか、大海に小石を投げるようなものだとむなしい思いでした。比べて南伊豆町では、ここで暮らすようになって、行政と市民の距離をとても近く感じます。やってみたいと思うことを気楽に相談でき、良いと思うことは手を貸してくださるのです。驚くべきノリが良さです。先生も学生の皆さんも山口さんと話して首都圏との違いを実感をして頂けたと思います。
そんなこんなで忙しくあちこち視察した後は南豆亭で夕食です。



役場の山口さん、横国OBで建築家の平島さんも一緒に楽しいひと時を過ごし、カレーも気に入って頂けたようで良かったです。
翌日は一日ゼミで古民家に缶詰ですが、ゼミの後は楽しい宴会が行われたようです。中国からの留学生の皆さんは辛いものが好きなので、キムチ鍋を作ったみたいです。

オーフォーのオードブルと

みっちゃんのさんま寿司

南伊豆町のおススメも食べてもらいました。
地域づくりに関心のある若い方が最近南伊豆町で活躍しています。地域外の若者向けの施策もさまざま用意されています。ワーキングホリデー、遊ぶ広報、リノベーション講座などは魅力的な制度です。学生の合宿にも補助金がでています。ここでのチャレンジは全国のモデルにもなるのではないかと私は期待しています。