役場に行く用事があり、上小野を経由して行ってみることにしました。ひたすら真っ直ぐ歩いていくと、山の中に「サンマ丸干し有ります」の看板が!
しかもここはジビエの肉を製造販売するお店のようです。野生獣肉処理センター「森守」と看板があり、興味津々でドアを開けてみました。こちらのオーナーは漁師さんで、猪やシカの肉も販売されています。カレーを作るなら猪の首の肉が美味しいと教えてもらいました。
しかし建物の横には大量のサンマ丸干しが干されています。なぜ山の中でサンマ?お聞きしたところ、サンマの丸干しは南伊豆町の郷土食で、昔は伊豆でも大量のサンマのが獲れたそうです。サンマの大群を山の上から見つけ、町中に「サンマが来たぞ~」と知らせ、漁師さんは漁に出て、塩を売る商店も店を開け、町中でサンマを丸干しする作業に取りかかったということです。
日本海を下って、伊豆半島の突端の石廊崎を回って来た南伊豆のサンマは、身がしまって脂が抜け、丸干しにするのに適しているそうです。ストーブの上で直に焼いても煙が出ないくらいです。燻製のような味わいで、お酒のつまみにはたまらないと思われます。脂がのった秋刀魚も美味しいですが、丸干しサンマは全く違った味わいです。
サンマが石廊崎を回る前の下田では、郷土料理としてさんま寿司が有名です。こちらは〆さばならぬ〆さんまが酢飯の上にのっている押し寿しです。炙りバージョンもあります。